てんかん

発作時には痙攣が起こる「てんかん」

てんかんとは私たちの脳では、脳細胞の電気活動に伴う電流が流れており、これが脳の働きを支えています。この電流を読み取ったものが、脳波です。
てんかんという病気では、脳の全体または一部が過剰な電気活動を起こすことで、繰り返し、てんかん発作が起こります。発作時に現れる症状は、痙攣や泡を吹いて倒れるといったよく知られたものから、ぼうっとしてしまうといった気づかれにくいものまでさまざまです。またほとんどは一過性であり、発作が治まると何事もなかったかのように元に戻ります。
国内での有病率は約1%と、脳神経疾患の中では頻度が高く、子どもから高齢者まで、幅広い世代で認められます。

てんかんの原因は?

てんかんの原因としては、出生時の仮死や脳の傷、脳炎、髄膜炎、脳梗塞、脳出血、脳外傷などが挙げられます。これら原因の分かるものを「症候性てんかん」と呼びます。
一方で、幼児・小児によく見られ、原因が特定できないものを「突発性てんかん」と言います。

てんかんの症状

  • 泡を吹いて倒れる
  • 痙攣
  • ぼうっとしている(話を聞いていないように見える)
  • 口をもぐもぐさせる、手をもじもじさせる
  • 顔、身体の一部をピクピクとさせる
  • 肩を揺らす
  • 頷きを繰り返す
  • 夜中、寝ぼけたように動き回る
  • 夜中の突然の嘔吐

人によって発作の種類は異なりますが、多くは同じ症状を繰り返します。見ている人が驚くような症状から、気づくことが難しい症状までさまざまです。
ぼうっとしてしまう発作など、特にご高齢の方の場合には、ご家族が認知症だと捉えてしまうといったことがあります。

 

てんかんになりやすい人

てんかんは、乳幼児~高齢者まで、すべての年代で発症しうる病気です。
中でも、3歳以下での発症が多くなります。また近年の傾向としては、高齢者の発症が増加していることが挙げられます。

てんかんの検査

てんかんの検査問診では、症状について詳しくお伺いします。発作の種類はもちろん、初めて発作が起きた時期、その後の頻度や回数、1回あたりの時間、発作が治まった後のことなど、分かる範囲でお聞かせください。
その上で、脳波検査やMRI検査、血液検査などを行い、診断します。

てんかんの治療

てんかんの治療抗てんかん薬の内服が治療の中心となります。新薬も多く登場しており、70~80%の症例については、内服により発作を抑制することができます。場合によっては、これに食事療法を組み合わせます。
これらの治療を行っても効果が得られない場合には、焦点切除術、半球離断術、前頭葉離断術、側頭頭頂後頭離断術などの手術を検討します。

てんかん発作が起きた時の対処法・してはいけないことは?

対処法

てんかん発作が起きた時には、まわりの人が落ち着いて行動することが大切になります。
まず、道路などの危険な場所で動けなくなった場合には、安全な場所に移動させてください。その上で、呼吸がしやすいよう服のボタンを緩め、吐しゃ物で喉を詰まらせないように横向きにします。その状態で、発作が治まるのを待ってください。発作が治まった時に眠ることがありますが、その場合には起こさずにその状態のまま休ませます。
加えて、発作が起きた時刻、発作が続いた時間、発作中の様子などを確認・記録しておき、後ほどご本人やご家族に伝えてください。
ただし、以下に該当する場合には、救急車を呼んでください。

  • 初めての発作、いつもと違う発作が起きた
  • 痙攣発作が5分以上続いている
  • 意識が戻らない、朦朧とした状態が続く
  • 発作によって多量の出血を伴うケガを負った
  • 水中で発作が起こった
  • 呼吸状態が悪い

発作中にしてはいけないこと

  • 大きな声で名前を呼ぶ、肩をゆする、顔をたたくなどの刺激
  • 身体を押さえつける
  • 口を無理矢理あけて指、タオルなどを入れる(窒息の原因になります)
  • 意識が朦朧としている状態で水を飲ませる(嘔吐・誤嚥の原因になります)